この記事をまとめると
- 日本人が最も学びにくい言語が英語
- 母国語を育てて思考力の基盤となる語彙力を増やすことが先決
- 長期的な計画が必要
もくじ
日本人の英語力のレベルは?
2016年の英語力診断テスト(TOEFL)のデータによると、日本の点数は
「全170カ国中 145位」
スピーキングに関しては、なんと最下位です。このTOEFLは、英語圏の大学を受ける人は、受験必須です。
国内でも2020年から小学校・中学校の学指導要領が見直され、英語教育でスピーキングの能力が求められます。
大学入試では「使える英語力」が重視されていくため、今までの 「読む」「書く」だけではなく、「話す」「聞く」を加えた「4技能」が求められます。
なぜ英語は習得が難しいのか?
言語には、文法の作り方や使用する周波数など、それぞれ持っている個性があります。その個性が母国語と近いほど、学びやすい言語ということになります。
ですが、日本語と英語は、個性が一番遠いカテゴリーになりますので、 日本語を話す人にとって最も習得が難しい言語が英語なのです。
幼児教育で英語教育をするメリット
英語耳が育つ
人間の耳はお母さんのお腹の中にいる時から聞こえています。その後、しっかりと完成するのは3歳ごろと言われており、9〜10歳に成長すると、音を聞き取り発音する能力のピークを迎えます。
脳は9歳までに聞いていない音に対して、「聞く必要のない音」と判断するため、英語のリスニングが難しくなります。
ピークを迎える前の幼児期に英語にふれておくことで、日本人が苦手とする「L」と「R」や「C」と「K」の聞き分け・発音が可能になります。
英語を聴き取る力の下地は、乳幼児期に周波数の高い音楽(モーツァルトなど)を聴かせるだけでも育ちます!
英語脳の習得
日本語を話す時は、日本語で思考します。英語で話す時には、英語で思考します。
英語を話して英語で思考することを英語脳と言いますが、脳ができあがる幼児期までに作ってあげることで、スムーズに英語を学習することが可能になります。
英語脳が作られていない場合、日本語を英語に変換する作業が発生するので、言語の個性がかけ離れている日本人は苦労します。
英語が日常に溶け込む
英語を教科として意識する前に、「日常にあるもの」として与えられるので、自然に習得ができます。遊びの中で学べば、英語は楽しいものとして印象付けられますね。子供は興味のあることほど、よく記憶してくれますので、楽しく取り組みましょう。
子供は、胎内から聴いていたお母さんの声によく反応します。「英語に触れる」ことを目的とする場合は、お母さんの声で語りかけてあげると、とっても効果的です。
しかし、英語力を「ネイティブレベル」にしたい場合、子供は発音やイントネーションまで忠実に吸収するので、ネイティブの英語を聴かせてあげることをオススメします。
幼児教育で英語教育をするデメリット
まさかのセミリンガルに
「英語に集中した結果、日本語が疎かになってしまった」
この状況はなんとしても避けましょう。何かを考えるとき、言葉を使って抽象的思考や論理的思考をします。言葉のレベルが高ければ、思考のレベルが上がります。
逆に、言葉のレベルが低いと、思考することそのものを嫌がるようになる可能性があります。
バイリンガルとは、母国語と同じレベルで第2言語が使える状態のことです。そうすることで、日本語と英語の2つの思考回路を身に付けることができます。バイリンガルになるはずが、セミリンガル(両方未習熟な状態)になっては本末転倒ですよね。
ですので、 まずは母国語の語彙や表現力が身についていることが最優先です。
日本の習慣が理解できない
インターナショナルスクールやプリスクールなど、英語だけの環境で育つと、一般の学校に入学した時に、日本の習慣や常識が理解できず、友達と打ち解けられない…ということが少なくないようです。
日本の文化や習慣もしっかり体験させてあげましょう。
幼児教育で英語を取り入れる場合「環境作り」が大切
子供の特性で「真似をする」ことがあります。真似をすることで驚異的な成長をしていくのですね。英語も、理屈ではなく直感的に習得していきますので、日本語と同じように、 とにかく「英語に触れる環境」を与えることが効果的です。
ですが、「おもちゃをゲットしようね」「おやつをシェアしよう」など英語と日本語をごちゃ混ぜにして伝えるのは、大切な母国語の語彙が育ちませんので、やめましょう。
実際に、 3〜6歳の日本語の単語をよく知っている子供は、知らない子に比べて、新しい英単語を覚えやすいという調査結果があります。
自宅で出来る環境作りとしては、英語の音楽の聞き流しが効果的です。無理に聴かせようとせず、小さい音で流しながらBGMとして自然に耳に入る程度で良いです。大好きなお母さんが楽しそうに口ずさめたら、より効果的ですね。
子供は素晴らしいスピードで記憶しますが、使わないものに対しての、忘れるスピードも素晴らしく早いです。幼児期だけ英語を頑張っても、小学生になる頃には忘れています…長期的な計画が大切です。
幼児教育で英語をする場合「思考力」を忘れないこと
幼児期の英語育児のメリット・デメリットをお伝えしましたが、子供が生きていくために大切なことは
「第1言語の語彙力をしっかり身に付けていること」です。
何度か出てきていますが、人は言葉を使って思考するので、語彙数のレベルと思考力のレベルは関連があります。海外の人と英語を使って話す場合でも、語彙数が少ないと深く理解ができず、話すときも説得力に欠けるようです。
「英語が話せる」ことは重要な能力ですが、幼児期は人生で一度きりの黄金期です。英語ばかりにフォーカスしすぎずに、たくさんの可能性を広げてあげてくださいね。
英語が話せて、「特技がある子」「賢い子」は強いです!
こんにちは!ポシモです。
2020年から教育要領や大学受験の内容が変わっていき、これまでよりも 英語 の実践的な能力が必要とされていますね。
今回は、「幼児教育で 英語 を始めるメリット・デメリット」をお伝えします。
「そもそも、幼児教育ってなんのため?」と思われた方はこちらへどうぞ!